こんにちは!
人口と中間所得者層の増加に伴いインドネシアの美容業界は年々拡大しております。
今回はそんなインドネシアの美容業界についてお話したいと思います。
インドネシアの美容マーケット
インドネシアにおける美容マーケットは年々拡大しています。学生から大人までスキンケア、ボディケア、そしてメイクの使用が盛んになってきました。Statistaのデータによると、インドネシアの美容市場の収益は、2019年にUS$ 69億に達しました。
美容マーケットがインドネシアで拡大している要因はメイクがインドネシア人女性にとってライフスタイルの一部と化している、若い女性人口の増加、美容品を使う男性(主に都市部)の増加、そして中間所得者層の増加によるものです。これらの美容品の消費者にとって、品質、トレンド、ブランドは商品の選択を決定する上で大きな役割を果たしています。
2018年のJETROによる1,303人を対象にした「近い将来購入したいものはなんですか?」のアンケート質問では、メイク用品が3位、美容用品が4位にランクインしています。これはメイク用品や美容品がインドネシアの人々にとって身近な商品であり必需品になっている事を示しています。
インドネシアの美容マーケットは強力なブランディングと忠実な購入者によって輸入品が支配している状態です。それでも、年々競合するローカルブランドが増えてきています。
一人当たりの消費額
Statista調査による美容マーケットの推定収益推移によりますと、化粧品とスキンケア商品がインドネシアで最も購入されるとされています。それに続いて自己衛生品、ヘアケア、香水そしてオーラルケアとなっております。
また、Warta Atma Jogjaの調査によりますと、インドネシア人女性は1ヶ月に50,000-200,000ルピア(300-1,500円)をメイクに消費しており、少ない割合で500,000ルピア(4,500円)以上を消費する人もいます。
更に、2018年のJETROによる「近い将来購入したいものはなんですか?」のアンケートで化粧品等と答えた51人のうち、52%は101-202ドル、33%はUSD 201-300ドル、そして15%が301-500ドルを1ヶ月に消費しています。
人数 | 割合 | |
USD 101-200 | 27 | 52% |
USD 201-300 | 17 | 33% |
USD 301-500 | 7 | 15% |
この2つの調査結果から、インドネシア人消費者は1ヶ月に200ドル以下を美容品にお金をかけていることが伺えます。これは、安価な美容品の出現を促し消費者を惹きつけます。
好まれているブランド
出所:EIBN
ニールセンの調査によりますと、48%のインドネシア人消費者は外国ブランドの美容品を買っており、36%はローカルブランド、16%は特に好みはないと答えました。更に同調査では、インドネシア人消費者は「L’Oreal Paris」 や 「Maybelline New York」のような外国の商品または外国語の入ったブランド名にもっと惹かれるされています。
また、Sociollaの2017年の調査によりますと、インドネシア人消費者はブランドに対する忠誠心や愛着(ブランドロイヤリティ)は低く、30%は次の購入で新商品を買うのに抵抗はないとされています。つまり、企業は常に新しいイノベーションを消費者に提供できるように、商品に磨きをかけ続けなければなりません。また、新しい商品が美容マーケットに入り成功する余地があるということです。
インドネシアの美容品トレンド
インドネシアの美容品トレンドは以下4つあります。
- オーガニック系美容品・化粧品に対する需要の増加
- 海外ブランドが市場を支配している
- 韓国系コスメがブームになっている
- ハラル認証を得た商品の需要増加
インドネシアの工業省によりますと、インドネシアの美容マーケットは60%は輸入品に独占されていて、中高クラスの美容マーケットはヨーロッパ、日本、韓国、そしてアメリカの商品にが支配している。中クラスのマーケットではタイ、韓国、マレーシアのブランドが多い。
インドネシアブランドで最も買われているのは「Wardah」で、お手頃価格で品質も良く、ハラル認証取得済みと評判があります。それに続いてWardahの傘下でもある「MAKEOVER」。「MAKEOVER」の価格設定はWardahよりも高いが、まだ学生にも手が届く価格帯です。
安いローカルブランドコスメ
「Wardah」や「MAKEOVER」のようなインドネシアで成功しているブランドの他に、最近ではセレブやインフルエンサーが出しているコスメブランドがあります。
例えば、女優のSandra Dewiさんがプロデゥースするコスメ「SAINT BY SANDRA」。価格帯は120,000~260,000ルピア(1,000~2,200円)
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女優のZaskia Adya Meccaさんがプロデゥースする「ZAM COSMETICS」。価格帯は70,000~120,000ルピア(500~1,000円)
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女優以外にもメイク系インスタグラムインフルエンサーによるローカルブランドや外国ブランドとのコラボ商品などもあります。
ローカルブランド「Mizzu Cosmetics」とビューティーインフルエンサー、Rachel Goddardさんとのコラボ商品。価格帯は70,000~150,000ルピア(500~1,300円)
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その他にもインドネシアのコンビニには50,000ルピア以下のスキンケア商品が売られています。
上記をふまえると、インドネシアでは安くて手に入れやすい商品が求められていると言えます。
まとめ
化粧品消費者の増加に伴い、美容マーケットの収益も毎年増加しており、インドネシアは国内外の投資家にとって魅力的な市場となっています。人口が多く、良好な購買力に支えられているインドネシアは、アジア太平洋地域では5大マーケットシェア国の一つになると推定されています。
インドネシアのローカルブランドはますます発展していますが、消費者はまだ海外ブランドの商品を買う傾向があります。これは外国企業がインドネシアに進出するチャンスだと捉えられます。
インドネシアで美容品を取り扱う企業の課題は、手頃な価格でありながら高品質な商品を提供することです。また、インドネシアの大多数を占めるイスラム教徒の消費者の興味を引くために、ハラル認証の取得も考慮する必要があると思います。
以上、インドネシアの美容業界についてでした!
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