インドネシアで事業していく上で、従業員とトラブルにならないためにも雇用契約書などの締結は必須事項の一つだと考えています。今回は雇用契約書のテンプレート・雛形を無料提供するとともに、注意点や抑えておきたい情報などをまとめてみました。
インドネシアの雇用契約書
雇用契約は大きく分けて2種類、期間を定める場合の注意点
期間の定めのない雇用契約(正社員雇用)
期間の定めのない雇用契約の締結では、最長3ヶ月間の試用期間を定めることができるとされている。その一方で期間の定めのない雇用契約を終了する場合に、退職手当・勤続功労金、権利保証金等の退職金の支払いが発生します。
期間の定めのある雇用契約
期間の定めのある雇用契約とはいわゆる契約社員の契約で一定の期間又は特定の業務が完了するまでの間定められた条件で雇用を行う際に締結する雇用契約です。期間の定めのある雇用契約は以下のいずれかの業務に限り締結することができます。
① 一度で終了する業務または性質上一時的な業務
② 終了までの見込み期間が3年以内である業務
③ 季節的な業務または注文や特定のターゲットを満たすために行われる業務
④ 新製品、新規の活動または、試験・開発段階にある補助的な製品に関する業務
期間の定めのある雇用契約では期間満了による契約の終了の場合別途条件がついていない限りは退職金の支払いが不要となるのが最大の特徴です。契約期間は最長2年間であるが、その後1回に限り最長1年間の延長が可能です。
また注意点として書面がない場合は期間の定めのない雇用契約(正社員雇用)としてみなされるため、必ず契約書の締結が必要です。
インドネシア語での作成が必須
インドネシアの雇用契約は、書面でインドネシア語での作成が義務付けられています。日系企業の場合、日本本社に報告する関係で英語や日本語の雇用契約書を別途用意している場合があります。そう言った場合でも両言語間で解釈の相違が生じた場合にはインドネシア語で作成されたものが有効とされているので注意が必要です。
雇用契約書の必須項目
① 会社の名称、所在地及び業種
② 労働者の氏名、性別、年齢及び住所
③ 職業、職種
④ 勤務地
⑤ 給与及び支払い方法
⑥ 会社及び労働者の権利及び義務を記載した職務要件
⑦ 労働契約の効力発生日及び有効期間
⑧ 労働契約書が作成された場所及び日付
⑨ 契約当事者の署名
テンプレート・ダウンロード
弊社では簡易ではございますがインドネシアで活用できる雇用契約書のテンプレート・雛形をご用意しています。
ダウンロードファイルのコメント欄に簡易の日本語訳を記載しています。是非ご活用くださいませ。
記載事項に関してはどの業種にも一般的に通じる内容となっています。活用する場合御社に適している内容に変更をお願いします。
※ 尚、本テンプレートは無償提供のため弊社で内容を保証するものではありません。
※ また翻訳はツールを用いた簡易翻訳です。