ソーシャルメディア利用者数で世界トップ5に入るインドネシア。
インドネシアでビジネスをする上でソーシャルメディアを駆使しないのは機会損失です。
ではどのような企業が使っているのでしょうか?本記事ではインドネシア企業のInstagram活用例を紹介します。
インスタグラム利用者統計
引用元:Hootsuite (https://datareportal.com/reports/digital-2020-indonesia)
2020年1月のHootsuiteのインドネシア統計によりますと、6300万人のインスタグラムユーザーに広告宣伝でリーチできるとされており、それは13歳以上の人口の30%だとされております。前四半期と比べると広告のリーチは5%増えていて、男女比で見ると女性が50.8%と男性が49.2%と五分五分です。インドネシアでのインスタグラム人気は高いです。
オンラインでの広告宣伝はこのようにユーザーのデータが出てきているのでお客様のターゲットを絞るのには苦労しません。ピンポイントに、狙ったお客様層に広告を表示させる事ができます。
業界別インドネシアのINSTAGRAM例
では実際にどのような企業や機関がインスタグラムアカウントを活用しているのか、業界別に紹介したいと思います。
サービス
1. GOJEK
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2010年に創業されたインドネシアのデカコーン企業GOJEK。ライドシェア(相乗り)と物流に注力し、「総合サービス業」のような業態に発達しています。インスタグラムのフォロワーは93万人と多く、日常生活で助けられているユーザーも多い。
ガチガチの企業アカウントではなく、個人アカウントのようなアカウント運営をしています。GOJEKのサービスのプロモーションや会社の社会貢献プログラムの告知や実施写真やビデオなどの投稿はもちろん、1人のゴジェックドライバーの目線の投稿もしています。インドネシアの医療系スタートアップ「halodoc」と提携してお薬の配送や実際に頑張っているGOJEKドライバーの紹介、インスタストーリーには面白い動画なども載せています。投稿の文の文言は口語調で、コメントにもちゃんと返信しているところもユーザーとの親近感に繋がっています。投稿頻度は一週間に2回はアップしています。
2. KOPI KENANGAN
現在急成長をしているインドネシア発のコーヒーチェーン店「Kopi Kenangan」。2018年に創業し、現在はジャカルタとその他17都市合わせて83店舗を構えています。
店舗は喫食スペースを省略しているため、お持ち帰りのお客様がメイン。GojekやGrabなどオンライン配車アプリからのデリバリー販売で業績を伸ばしています。2018年の10月にはベンチャーキャピタル「Alpha JWC Venture」から800万ドルの出資を受け、店舗拡大とアプリの開発に充てられるとされています。
そんなコーヒーチェーンのインスタグラムアカウントはお客様との繋がりを図るための施策が打たれています。それは、フォロワーに質問を投げかけてコメント欄に回答してもらう方式の投稿や近日オープンする店舗の告知、新メニューの告知、そしてオンライン配車アプリとのコラボしたプロモーションをしています。インスタストーリーには商品を購入したお客様のストーリーのリポストをしています。投稿頻度はほぼ毎日アップしています。
3. Cinema XXI
インドネシアの1987年に設立された老舗映画館会社、「Cineplex 21 Group」のインスタグラムアカウント「Cinema XXI」。インドネシアにある大きなショッピングモールに必ず入っていると言っていいほど何処にでも映画館が点在しており、その数は218店舗に及びます。インドネシアでは映画館での映画鑑賞がとても人気で娯楽の一つになっています。料金は映画館によりますが最安値で6万ルピアから(約500円~)ととても安いです。
インスタグラムアカウントでは映画予告の動画を主に載せています。その他に、フォロワーとのエンゲージメントを図るための映画クイズや質問の投げかけなどの取り組みをしています。
インドネシアでは現在、インドネネシア映画産業協会がインドネシアの国産映画の成長促進に意欲的に取り組んでおり、政府も外国からの映画産業への投資を全面開放をするなど後押しています。そうした背景から、CinemaXXIのアカウントではインドネシアの映画プロデゥーサーや俳優などによるインドネシアの国産映画を見ようという呼びかけの動画などをアップしています。
メディア
1. TEMPO Media Group
1971年に時事・政治週間誌を創刊する会社として設立されたインドネア初の非国営印刷メディア会社。1994年に発禁処分を受け、スハルト大統領政権崩壊直後にオンラインニュースサイトのTempo.coが立ち上げられました。紙媒体メディアの発行部数減少によりオンラインメディアへ移行しつつあるこの時世で、早くもオンラインに着手しました。
インスタグラムでは時事ニュースの一部の投稿を主にしており、記事全体を読みたい場合はTEMPOのアプリをダウンローし購読してもらう形をとっています。インスタストーリーではカテゴリー別で時事ニュースの特集を見易く載せてます。投稿頻度は毎日1〜3投稿はしています。
2. Kompas TV
出版メディア会社最大手「Kompas Gramedia Group」の「Kompas TV」は、2011年に開局されたニュース専門のテレビ局。2001年に「TV7」を開局しましたが、経営難により2006年にTransTVに経営権を譲渡し、実質2回目のテレビ業界進出。開局当初は地方局に番組卸売し。放送網を構築していましたが、2016年にニュース専門のテレビ局になりました。
インスタグラムのフィードにはニュースの動画をメインに投稿しており、常にアップデートしております。インスタストーリーにはグループ会社のイベントの宣伝をしたり、クイズ大会を催したりしています。インスタグラムでの投稿は毎日しております。
3. Tirto.id
2016年に設立されたオンラインメディア「Trito.id」。名前の由来は、インドネインドネシアの国家英雄(Pahlawan Nasioal)でメディアの父とされる Tirto Adhi Soerjo氏の名前を取っています。インドネシア記者協会(Dewan Pers Indonesia)にも登録されていおり、読者に事実とコンテンツに対して責任あるものを提供するオンラインメディアを目指しています。
インスタグラムではインフォグラフィックな画像をテーマにニュースの投稿をしております。インスタストーリーには新しいニュースの見出しを投稿して、記事全文を読みたい場合はクリックしてウェブページに飛ぶようになっています。インスタグラムストーリーのハイライトには豆知識的な要素のニュースや歴史について投稿しています。投稿頻度は高く、一日3件は投稿しています。
官公庁
1. 教育文化省(Kementerian Pendidikan dan Kebudayaan)
日本の文部科学省にあたるインドネシアの教育文化省。2020年現在、大臣を務めているのはデカコーン企業、配車アプリGOJEKの元CEO、Nadiem Makarim氏。インドネシアの教育の質を改善してくれると期待されています。NETFLIXと提携して外出自粛している学生に教育動画を放映する施策などを打ち出していますが、これが外資を優遇しているとして国内でニュースになっていました。
教育文化省のインスタグラムでは、インドネシア国営テレビに放映されている教育番組の時間割や正しいインドネシア語講座など教育に関連する投稿をしています。投稿は頻度は高く、1日に1投稿はしています。
2. ジャカルタ首都特別州政府(Pemprov. DKI Jakarta)
インドネシアのジャカルタ首都特別州政府のオフィシャルインスタグラムアカウント。最近ではコロナ対策、注意喚起、感染者推移情報などを日々アップしています。また、州政府が催すPCR検査や食物給付支援の日程の告知もしております。ジャカルタ州政府はインスタグラムの他にツイッターのアカウントも併用し、告知を行っています。
3. 在インドネシア日本大使館:石井 正文
少し変わったアプローチをしているのがこちら、在インドネシア日本大使館のアカウント。このアカウントでは石井正文駐インドネシア特命全権大使が個人で使っているように見せてインスタグラム運用しています。日本大使館は2013年からフェイスブックを運用してきましたが、インドネシアの若い世代にもっと日本政府の取り組みを知ってもらおうと、2018年にインスタグラムを開設しました。
政府の活動について書いたエッセイを大使館ホームページを石井大使自身が書いて掲載してきましたが、かしこまったオフィシャルウェブサイトへアクセスする人は限られています。より多くの人に見てもらうため、MRT事業の紹介やインドネシア閣僚との会合報告、食事やインドネシアの正装服「バティック」の着用など多彩な話題について投稿してきました。
その中でヒットしたのが、インドネシア料理のランチ投稿でした。インドネシアの家庭料理や屋台の食べ物をGOJEKのアプリにあるオンライン宅配サービス「Go Food」で注文することが多いという。
フォロワー急増のきっかけは4月下旬、フォロワーの一人がツイッターで「最近のお気に入り」と大使のインスタを紹介したことだと思われる。それまで2千人台だったフォロワー数は4月中に2万人を突破し、今や5万人に迫る勢い。すでに地元メディア7社から取材を受けた。
「友好的でインドネシア料理好きの大使」(ジャワポス)との紹介も。反響について石井大使は「かわいいおじいちゃん、なんていうコメントもありますが」と苦笑いしながらも「非常にうれしい。励みになる」と話す。
「日本がインドネシアのことを大事に思い、非常に身近に感じているということを分かってもらうのは、いろんな仕事をする上で一番重要」と大使。インスタでのこうしたアプローチも「『外交』をやっていく上での基礎体力強化」につながると考えている。
「インドネシア料理はこれだけバラエティーがあっておいしいのに、国際的に認知度が低い」とも指摘した。現在のフォロワーはインドネシア人が中心だが、「日本サイドにインドネシアのことをより良く理解してもらうのも大使館の仕事。日本の人にも見てもらえれば」と話した。
引用:じゃかるた新聞
現時点で石井大使のフォロワーは14万人おり、1週間に1回は投稿しています。
投稿頻度とフォロワー数の関係性
各インスタグラムアカウントで石井大使以外に共通しているのはフォロワーが10万人以上で1日に1投稿はしている点。投稿ないとそもそも見るものがないので、フォロワーに忘れられる可能性を増加させます。フォロワーを増やしたければ、1日1回以上の投稿が1つのポイントだと言えます。
インスタグラムを使ったアプローチ
インスタグラムの大きな特徴として、画像や動画といったビジュアルで消費者に訴えかけるツールである事が挙げられます。そのため、写真や動画で「もっと見たい」、「もっと知りたい」という消費者の心を実際の消費等のアクションにつなげる導線をきちんと作っておく事が重要です。
インスタグラムのアカウントだけでなく、実際の商品を購入できるECサイトや店舗の情報がわかる公式サイトの内容も連動、充実させる必要があります。このような点を踏まえた上で、インドネシアの消費者へのアプローチの一つとして、インスタグラムを研究、活用する必要があります。
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